ピラティスとヨガの違いや共通点は?美容に向いているのはどっち?

引用:https://www.photo-ac.com/main/detail/3702343&title

「年齢を重ねるごとに、お腹やお尻につくお肉をどうにかしたい」

「健康的に痩せて、いつまでも美しくいたい」

などの理由で美容のためにピラティスやヨガを、始めたい人が増えています。しかし「ピラティスとヨガのどちらが自分に向いているのかわからない」という人も多いでしょう。

この記事ではピラティスとヨガの歴史から違い、美容への効果まで、のべ1000回以上のピラティスとヨガレッスンを指導してきたインストラクターが解説します。

ピラティスとヨガの違いやそれぞれの効果を知った上で、あなたに合っている運動を選んでください!

ピラティスとヨガの共通点

引用:https://pixabay.com/ja/photos/

ピラティスとヨガは、マットの上でポーズを取ることが多いエクササイズです。

実際にピラティスではヨガからもポーズを取り入れているため、似ている動きもあります。
それ以外ではどんなところが、似ているのか一部紹介しましょう。

ピラティスとヨガの共通点
  • 身体への負荷が強すぎず、運動が苦手な人でも始められる
  • インナーマッスルの強化により、美しい姿勢の維持につながる
  • 定期的に行うと新陳代謝が上がり、痩せやすい身体作りが目指せる
ピラティス、ヨガ共に初心者や運動が苦手な人も始めやすいという部分は共通しています。
また、定期的に行えばダイエットや美容への効果に繋がる点も、共通しているといえるでしょう。

ピラティスとヨガの起源と歴史からわかる魅力

引用:https://pixabay.com/ja/photos/

ピラティスとヨガの大きな違いは、その歴史にあります。

  • 身体のバランスを整えるピラティス
  • 精神を安定させ、心と向き合うヨガ

この2つのエクササイズがなぜ現在これほどまでに人気が出たのか、世界中の人に愛されるようになったのか、それぞれの起源と歴史を解説します。

ピラティスの起源と歴史

ピラティスは、約100年前にドイツのJoseph Pilates(ジョセフ・ピラティス)という男性が考案したエクササイズです。自身の弱い身体でも日常生活をより良く過ごせるように、解剖学に基づきメソッドを構築しました。

その後戦争で傷ついた兵士へのリハビリから始まり、体幹へのアプローチが優れているエクササイズである点から、怪我をしやすいアスリートに人気が出ます。

ピラティス氏の死後、弟子達が誰でも身体能力向上と精神コントロールの向上が期待できるエクササイズとして「ピラティス」という名称で世界に広めました。

現在では、心身のバランスを整えることへの高い効果が認められ、世界中の幅広い年齢層の人に親しまれています。日本でも芸能人やモデルなどを始め、多くの人が健康と美容のためにピラティスを生活に取り入れています。

ヨガの起源と歴史

約5000年前にインドで山を超えながら修行をする人が、瞑想を目的にポーズを取り入れたのがヨガの始まりといわれています。

ヨガの目的は、瞑想(心を無にする、空っぽにする)です。呼吸に意識を向けポーズを取り入れることで、瞑想に近づけると考えられたようです。

ヨガでは常に腹式呼吸を意識し、自分の身体と心の状態の観察を大切にしています。深い腹式呼吸によりマインドフルネスの状態に近づき、心が穏やかになるとされています。

ヨガのポーズには、動物の動きや姿勢を真似たものが多くあるのも特徴です。古代の人達は、健康な身体や調和の取れた精神にたどり着くために、動物の自然で美しい姿勢や動きに惹かれたのでしょう。

その後心身の不調の改善が見込まれ、世界中に少しずつ広がっていきました。現在では医療から美容まで幅広い目的で、様々な施設に取り入れられています。日本でも、リラックスヨガやパワーヨガ等、様々なエクササイズの形になり親しまれています。

ピラティスとヨガの呼吸法の違い

引用:https://pixabay.com/ja/photos/

ピラティスとヨガでは、エクササイズ時の呼吸の仕方も異なります。

ピラティスでは胸式呼吸、ヨガでは腹式呼吸を意識するのが基本です。
それぞれの呼吸法の違いと目的を解説します。

ピラティスの胸式呼吸

ピラティスで行う呼吸法は、胸式呼吸です。

胸式呼吸とは、鼻から息を吸って口から息を吐き、常にお腹の奥を薄くするように意識する呼吸法です。お腹の奥を薄くするよう意識して呼吸をすると、常にインナーマッスルが働きエクササイズが正しく行え、ケガの予防に繋がります。

胸式呼吸は交感神経を優位にし、脳と身体の活動へのエネルギーの向上から集中力が高まるとされているのです。また胸式呼吸は肺への酸素の取り込み量が増え、新鮮な酸素を身体中に行き渡らせます。

胸式呼吸を上手く取り入れれば集中力と安定力が高まり、効果的にバランスのとれた身体作りが期待できるでしょう。

ヨガの腹式呼吸

一般的なヨガは腹式呼吸で行います。

鼻から息を吸って鼻から吐くのが基本です。主に鼻から息を吐くのは、出来るだけ深く長い呼吸を意識するためです。深く長い呼吸を意識すると心拍数が下がり、心身をリラックス状態に導きます。

心身がリラックスすると自分と向き合う時間に集中でき、瞑想状態に入りやすくなるとされています。またリラックスすると緊張がほぐれ、ケガの予防や関節と筋肉の柔軟性が増すこともメリットです。

腹式呼吸を上手く行うと、インナーマッスルでもある腹横筋が強化される上に、ヨガの目的でもある瞑想の状態に近づくことができるでしょう。

ピラティスとヨガの動きの違い

引用:https://www.photo-ac.com

ピラティス、ヨガ共に呼吸にポーズを合わせるのは同じですが、動き方が違います。
それぞれの動きと意識するポイントを解説します。

ピラティスの動き

ピラティスはインナーマッスル(奥にある筋肉)を安定させ、一定のテンポでポーズを繰り返すエクササイズです。マットに寝転んでエクササイズを行うと、インナーマッスルが安定しやすくなります。

ピラティスで大切にされているのは、エクササイズの回数ではなく、筋肉や骨の繊細な感覚を意識できるかの「質」にあります。

身体に対する繊細な意識が、骨盤や背骨を本来あるべき位置に戻し、正しい姿勢を維持できるのです。正しい姿勢の維持は、身体全体の筋力の強化に繋がります。

もし、特定の筋肉へアプローチをしたいなら、ロープやバネで筋肉に負荷をかけるマシンピラティスがおすすめです。マシンピラティスは身体への負荷が増える分、特定の筋肉への効果を早く感じられるでしょう。

マットピラティスで呼吸や動きに慣れてきたら、マシンピラティスで自分の目的に合ったエクササイズにチャレンジしてみてください。

ヨガの動き

ヨガは、呼吸と姿勢を整えることから始まるのが基本です。姿勢と呼吸が整うと、心身がリラックスしヨガの目的である瞑想状態に近づきやすいとされています。

呼吸とポーズを合わせて自分自身の内なる状態に焦点をあてると、心身の調和に繋がります。人と比べることなく、自分の心と身体を観察することがヨガでは非常に大切です。

ハタヨガ以外では、流れるようにポーズを行う「ヴィンヤサヨガ」や、ポーズの順番が決まっている力強い「アシュタンガヨガ」、一つのポーズをじっくり行い、身体のかたちを整える「アイアンガーヨガ」などがあります。

ヨガの呼吸やポーズに慣れて来た方は、少し負荷と運動量を増やしたヨガにチャレンジするのも良いでしょう。

また近年では、マンツーマンのヨガレッスンを受けられるところもあります。
人目が気になる方や、一人でじっくり指導を受けたい方に適しているでしょう。

ピラティスとヨガの効果の違い

引用:https://www.photo-ac.com/main/detail/4540932&title

ピラティスとヨガは効果にも違いがあります。
それぞれに、どんな効果があるのか解説します。

ピラティスの効果

ピラティスは、自然で美しい筋肉のカタチをつくる効果が期待できるエクササイズです。自然で美しい筋肉のカタチを作るために、インナーマッスルの安定を大切にしています。

ピラティスにはストレッチの要素も含まれているので、柔軟性の向上が見込まれます。柔軟性の向上は、ケガや肩こり・腰痛などの予防、軽減にもつながるでしょう。

またピラティスのリズミカルな動きは、安心物質であるセロトニンの濃度を高めます。胸式呼吸で繰り返すリズミカルな動きは、ストレス発散への効果も期待できるのです。

身体を動かすのに慣れていない方も、回数を重ねるごとに身体と心がスッキリするのを感じられるようになるかも知れません。

ピラティスの動きはケガの予防やリハビリとしてだけではなく、健康でバランスのとれた美しい身体づくりへの効果が期待できます。

筋肉のバランスがとれると身体が引き締まり、余分な脂肪を落としやすくなるのもメリットの一つです。運動をされている方は、さらなるパフォーマンスの向上を感じられるでしょう。

ヨガの効果

ヨガでは常に呼吸を意識し、心身の感覚に耳を傾け瞑想状態に入るのを目標にします。深い腹式呼吸と心身の感覚を大切にするのは、心身がリラックスしマインドフルネスの状態に近づきやすいといわれているためです。

心身のリラックス効果に加え、関節と筋肉の柔軟性が増す効果も期待できます。柔軟性が増すと、デトックス効果が高まり本来の身体のしなやかさと美しさを取り戻すのにもつながるでしょう。

ヨガのポーズは、普段使わない筋肉に刺激を与え血液の流れを良くし、冷え性や肩こりの軽減も期待できます。慢性的な体調不良や睡眠不足、肌荒れなどの悩みの解消を感じられるかも知れません。

また、ヨガの深い腹式呼吸とポーズはインナーマッスルの発達をサポートします。インナーマッスルの発達により、前かがみや丸くなった姿勢を改善しキレイな姿勢を保つ効果も期待できます。

ヨガで心身のバランス・コントロールが取りやすくなると、生活が向上し幸福感が増すでしょう。

美容におすすめなのはどっち?

引用:https://www.photo-ac.com/main/detail/24937138&title

ピラティスとヨガは以下の違いがあります

  • ピラティスは骨や筋肉からのアプローチ
  • ヨガは心の内側からのアプローチ

どちらも美容に良いとされています。

ピラティスでは筋肉や骨を意識して身体を動かすため、各パーツへの筋力アップと美しいボディライン作りが期待できます。「お尻のたるみをどうにかしたい!」「ウエストのくびれを作りたい!」など、目的がはっきりしていると、エクササイズの効果が高まるでしょう。

一方ヨガでは深い呼吸を意識するため心身がリラックスしやすくなり、体調のバランスが整う効果が期待できます。免疫力・自然治癒力が高まり心身のバランスが整えば、身体の内側から美しさが増すでしょう。

ピラティス、ヨガの呼吸の仕方は違いますが、どちらも呼吸を意識することで身体の中の酸素の量を増やします。そしてインナーマッスルを使うと、酸素と共に脂肪を燃焼させる効果が期待できます。
ピラティス、ヨガのどちらも痩せやすい体作りをめざせそうです。

骨や筋肉を意識して身体をリズミカルに動かしたい方はピラティスから、自分の内側と向き合いながらゆっくり身体を動かしたい方は、ヨガから始められるのはいかがでしょうか。

まとめ

ピラティスとヨガの歴史の違いから、様々な違いを説明してきました。

ピラティス、ヨガ共に共通しているのは身体への負荷が高すぎないことです。そのため、身体を動かすのが苦手な人や初心者でも始められるのが特徴です。

ピラティス、ヨガも美しくしなやかな身体作りが期待できます。また集中力が増しリラックス効果が得られるなど、心への変化も感じられるでしょう。

ピラティス・ヨガは体験を重ねることにより、身体に対する意識がぐんと変わります。何より継続すると美や健康への効果が高まりやすく、自信にも繋がるでしょう。

自分の身体や目的、ライフスタイルに合った方法で、ぜひピラティス・ヨガにチャレンジしてみてください。

The following two tabs change content below.

富士 あさこ

ピラティス・ヨガのインストラクターとして10年以上活動してきました。 美容や健康について、わかりやすく丁寧な記事作成を心がけています。他に不動産やリフォームの記事など対応いたします。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)

ABOUT US
富士 あさこ
ピラティス・ヨガのインストラクターとして10年以上活動してきました。 美容や健康について、わかりやすく丁寧な記事作成を心がけています。他に不動産やリフォームの記事など対応いたします。